私をレイプしたのは、こともあろうに警察官です。当時私はある暴走族の幹部にいました。レディースではなく、周りが男性ばかりです。私が付き合っていた人がリーダーだったということもあり、いわゆる『お飾り』というものです。決して、可愛い顔とかではありませんが、愛嬌と甘え上手ではあったと思います。そしてある日、いつものように対立しているグループとの乱闘が始まりました。いつものごとく私は後ろで見ている役でしたが、そこに警察がやってきました。というよりも、そこにいたんです。私服を着て、ギャラリーとして。後ろから誰かが近づいてくる気配を感じた時には、遅かったです。後ろから口をふさがれ、建物の陰(そこは倉庫街で夜には暴走族しかいません)につれこまれました。今でも、あの濁った目は忘れられません。後ろ手に手錠をかけられ、それについている縄で猿轡をされました。そして荒い息と共に「お前らがなぁ、んなことばっかりやってっから、俺たちの仕事がへらねぇんだよ」とぬかしたんです。私は抵抗を止めました。かなうわけありません。だから、私は決して目をつぶらず男を睨んでいました。それが癪に障ったらしく、何度も殴られました。耳がジンジンし、朦朧していたけど、私だってだてに無茶をしていたワケじゃありません。男は舌打するといきなり私のジーンズを下着ごと取り去りました。裂けるかと思いました。体の中からメリメリという音が聞こえた気がします。いきなり突っ込まれたのです。それでも、私はうめき声さえ上げるのも悔しくて、ただ泣きながら男を見上げていました。たぶん出血していたんだと思います。下肢からぐちゅぐちゅと音がするたびに激痛がはしります。あたりまえです。その当時。私は1回しか経験がなく、どちらかというとそういうことが苦手でしたから、自分ですることもありませんでした。男のくさい息。ぬめぬめした舌が這いまわり、思い出すだけでも今でもぞっとします。ぐぷっという濁った音と共に、非常に不快な臭いがあたりに漂い、男が抜いたあと、だらだらと何かがでてくるのがわかりました。男が満足そうに煙草を吸おうとしている隙をついて、節々が痛む足で男の顎を蹴り上げました。男がよろけた拍子にそばにあった空の石油缶が倒れすごい音がしました。ちょうど私がいないことに気づいた仲間が探しており、すぐに駆けつけてくれました。男はもちろん下半身を剥き出しのまま、仲間たちの真中に引きずりだされました。そこにもう一人ギャラリーから慌てて出てきた男がいました。「お前ら、暴行の現行犯だっ」と叫びながら。しかし私の彼氏は構わず、下半身を剥き出しにした男を蹴り倒しました。そして、倒れた男の手を踏みつけながら鍵を出させ、私は姉のように慕っていた友人によって解放されました。彼氏はすぐに私のところに来てくれて、私に特服をかけると自分の車に乗せて、一人暮らしをしているアパートに連れて行き、丁寧に体を洗ってくれました。そこで初めて私は声をあげて泣きました。悔しくて、情けなくて、申し訳なくて。汚くなったと思い込み、逃げようとした私を彼氏は優しく抱いてくれました。それが救いでした。2人の警察官がどうなったかは知りません。警察が動いた気配もありません。ただ2度と2人の男を見た人はいませんでした。彼氏が亡くなった今。誰にもそのことについては訊いていません。訊く必要がありませんから。
私をレイプしたのは、こともあろうに警察官です。
当時私はある暴走族の幹部にいました。
レディースではなく、周りが男性ばかりです。
私が付き合っていた人がリーダーだったということもあり、いわゆる『お飾り』というものです。
決して、可愛い顔とかではありませんが、愛嬌と甘え上手ではあったと思います。
そしてある日、いつものように対立しているグループとの乱闘が始まりました。
いつものごとく私は後ろで見ている役でしたが、そこに警察がやってきました。
というよりも、そこにいたんです。
私服を着て、ギャラリーとして。
後ろから誰かが近づいてくる気配を感じた時には、遅かったです。
後ろから口をふさがれ、建物の陰(そこは倉庫街で夜には暴走族しかいません)につれこまれました。
今でも、あの濁った目は忘れられません。
後ろ手に手錠をかけられ、それについている縄で猿轡をされました。
そして荒い息と共に「お前らがなぁ、んなことばっかりやってっから、俺たちの仕事がへらねぇんだよ」とぬかしたんです。
私は抵抗を止めました。
かなうわけありません。
だから、私は決して目をつぶらず男を睨んでいました。
それが癪に障ったらしく、何度も殴られました。
耳がジンジンし、朦朧していたけど、私だってだてに無茶をしていたワケじゃありません。
男は舌打するといきなり私のジーンズを下着ごと取り去りました。
裂けるかと思いました。
体の中からメリメリという音が聞こえた気がします。
いきなり突っ込まれたのです。
それでも、私はうめき声さえ上げるのも悔しくて、ただ泣きながら男を見上げていました。
たぶん出血していたんだと思います。
下肢からぐちゅぐちゅと音がするたびに激痛がはしります。
あたりまえです。
その当時。
私は1回しか経験がなく、どちらかというとそういうことが苦手でしたから、自分ですることもありませんでした。
男のくさい息。
ぬめぬめした舌が這いまわり、思い出すだけでも今でもぞっとします。
ぐぷっという濁った音と共に、非常に不快な臭いがあたりに漂い、男が抜いたあと、だらだらと何かがでてくるのがわかりました。
男が満足そうに煙草を吸おうとしている隙をついて、節々が痛む足で男の顎を蹴り上げました。
男がよろけた拍子にそばにあった空の石油缶が倒れすごい音がしました。
ちょうど私がいないことに気づいた仲間が探しており、すぐに駆けつけてくれました。
男はもちろん下半身を剥き出しのまま、仲間たちの真中に引きずりだされました。
そこにもう一人ギャラリーから慌てて出てきた男がいました。
「お前ら、暴行の現行犯だっ」と叫びながら。
しかし私の彼氏は構わず、下半身を剥き出しにした男を蹴り倒しました。
そして、倒れた男の手を踏みつけながら鍵を出させ、私は姉のように慕っていた友人によって解放されました。
彼氏はすぐに私のところに来てくれて、私に特服をかけると自分の車に乗せて、一人暮らしをしているアパートに連れて行き、丁寧に体を洗ってくれました。
そこで初めて私は声をあげて泣きました。
悔しくて、情けなくて、申し訳なくて。
汚くなったと思い込み、逃げようとした私を彼氏は優しく抱いてくれました。
それが救いでした。
2人の警察官がどうなったかは知りません。
警察が動いた気配もありません。
ただ2度と2人の男を見た人はいませんでした。
彼氏が亡くなった今。
誰にもそのことについては訊いていません。
訊く必要がありませんから。