小学校５年生でした。
進学高校に通うお兄さんは良い子で賢いと、近所でも有名でした。
小さい頃から沢山遊んでくれたので兄貴のように慕っていました。
学校の帰りにたまたま会って、宿題を教えてくれると言うので母親に言ってから、お菓子を手土産にお兄ちゃんの家へ行きました。
「お兄ちゃんの両親は共働きで昼間は一人キリだから淋しいんだ」とお兄ちゃんはいいました。
私は宿題を教えて貰いながら「淋しいならいつでも遊びに来てあげるわ」と約束しました。
その日から毎日のようにお兄ちゃんと遊びました。
最初はじゃんけんゲームでした。
負けたら服を脱いで。
そのうち、キスをされました。
お兄ちゃんのことを好きだったので嬉しかったのを覚えています。
それからは毎日、少しずつ、エスカレートしていきました。
こういうことが悪いことだなんて知りませんでした。
ただ、胸や股間を舐められると気持ちよかったのです。
だから、もっともっと、とおねだりしました。
もちろん初めは痛かったのですが。
でもすぐお兄ちゃんの指もちんちんも、すんなり入るようになりました。
可愛い、いい子だと褒められて毎日が幸せでした。
生理もまだ始まっていませんでした。
そしてある時、学校で性教育を受けました。
私は私がお兄ちゃんとしていることがなんなのかを知りました。
うまくカットされ、小学生でも見られるように編集された、出産のビデオを見ながら吐いて倒れました。
何も知らずに迎えに来た母親は「今は子供でもいずれ生理が来て、お母さんと同じ女性になって素敵な人と結婚して、一緒に寝たら子供が産まれるのよ、そんなにびっくりしたの？」と心配してくれました。
私は何も言えませんでした。
すぐに子供が産まれるような事をしているなんて。
口が裂けても言えません。
お兄ちゃんの家にはそれ以来、行かなくなりました幸い、私が行かなくなってもお兄ちゃんには彼女が出来たようでした。
道で会っても声をかけられることもありませんでした。
私は妊娠することもなく初潮を迎えました。
お兄ちゃん一家が引越し、私はすべてを封印し、忘れようと努力しました。
２５歳を過ぎるまで男性との付き合いはせず、親の薦めで結婚し、初めての夜に、忌まわしいあの出来事を思い出して吐きました。
夫にはすべてを告白しました。
すると私が悪いわけじゃないと諭してくれたのです。
私に付き添い、クリニックへも連れて行ってくれました。
そしてカウンセリング４年めで、やっと結ばれることが出来ました。
もうすぐ、待望のベビーが産まれます。
夫が素晴らしい人で良かったです。